唐澤誠章です。
これは小学校のころの原体験なのですが、NY在住の頃、セントラルパークには夜で歩くなと言われてきました。
実際に発砲事件も起こったりしており、日本と比べ治安は良いものではありません。
ホームレスも多いんです。
夜、雪の降るニューヨーク、小学校6年生だったころ、両親と喧嘩をし、セントラルパークを歩いていました。
確か12月も後半だったような?クリスマス間際だったと記憶しています。
あるホームレスがこちらに向かってあるいてきました。
ニット帽をかぶった、白髪の長髪で、どこまで髭でどこから髪の毛か区別できないほど、けむくじゃらの様子です。
そして大きなボロボロの図多袋を担いでいます。
そして私に近づき、家に帰れない私に、キャンディーを差し出してきたんです。
これをみて、小学生だったわたしは、まるでサンタさんのように思えたんです。
貧しく家もないようなホームレスの老人は、「メリークリスマス、ぼうや」と。
なんて心が美しいのだろうと。
世の中では、成功者が生まれ、ホームレスも生まれ。
あっちでは戦争が起きたら、その戦争で富をえるものもいて。
そのマクベスの一言目。
「きれいは汚い、汚いはきれい」
ふっと、その老人が浮かびました。
わたしの人生の原体験のようなものです。