唐澤誠章の"Life is beautiful"

唐澤誠章の日々感じたことを言語化してゆくためのブログサイト。

唐澤誠章「きれいは汚い、汚いはきれい from MACBETH」

唐澤誠章です。

これは小学校のころの原体験なのですが、NY在住の頃、セントラルパークには夜で歩くなと言われてきました。

実際に発砲事件も起こったりしており、日本と比べ治安は良いものではありません。

ホームレスも多いんです。

 

夜、雪の降るニューヨーク、小学校6年生だったころ、両親と喧嘩をし、セントラルパークを歩いていました。

確か12月も後半だったような?クリスマス間際だったと記憶しています。

あるホームレスがこちらに向かってあるいてきました。

ニット帽をかぶった、白髪の長髪で、どこまで髭でどこから髪の毛か区別できないほど、けむくじゃらの様子です。

そして大きなボロボロの図多袋を担いでいます。

そして私に近づき、家に帰れない私に、キャンディーを差し出してきたんです。

これをみて、小学生だったわたしは、まるでサンタさんのように思えたんです。

貧しく家もないようなホームレスの老人は、「メリークリスマス、ぼうや」と。

なんて心が美しいのだろうと。

 

世の中では、成功者が生まれ、ホームレスも生まれ。

あっちでは戦争が起きたら、その戦争で富をえるものもいて。

 

高校の頃授業で、シェイクスピア作品のマクベスを読みました。

そのマクベスの一言目。

「きれいは汚い、汚いはきれい」

ふっと、その老人が浮かびました。

 

わたしの人生の原体験のようなものです。